SONYのフラッグシップモデル、TC-K555ESJの修理依頼をいただきました。
14年間不使用で保管されていたということです。
トレイが開きません。
メカを取り出すためカバーを開けます。
トレイリッドは、内部からメカのロックを解除して取り外します。
メカを取り出しました。
カセットホルダーと化粧パネルを取り外します。
アイドラーとピンチローラーを取り外します。
ピンチローラーは表面を軽く研磨し、専用クリーナーで処理し再利用します。
キャプスタンモーターを切り離し、
分解します。
基板上の電解コンデンサーに液漏れは見られませんが、
予防保全措置として交換を行います。
キャプスタンのシャフトにグリスを塗布し、新しいベルトを掛けて組み立てます。
メカのフロント部です。
モーターブロックを切り離すと、溶けたベルトがプーリーに巻き付いていました。
プーリーを綺麗に清掃します。
ロータリーエンコーダーを取り外し、
分解して接点を研磨清掃し、スライド接点専用グリスを塗布します。
テープポジション検出スイッチの接点を清掃します。
順番に組み立てます。
本体に組み込んで走行テストを行います。
ミラーカセットを用いてテープの走行状況を目視点検します。
315Hzのテープを再生して速度の点検を行います。
テストテープを用いてヘッドアジマスの調整を行います。
左右同レベルの信号を入力し、それを録音再生モニターしバランス調整を行います。
複数のテープで聴感テストを行い、完成です。