今日はTASCAM 112Rです。といってもお客様のご依頼ではなく、先日私がオークションで落札した機器に関する記事です。
「TASCAM 112R ジャンク機 2台」というものでしたが、転売業者との競合があったものの、送料込みで1万円強、1台5000円程度で入手することができました。
外観は傷あり、文字消えありと、あまり程度は良くありませんが、TASCAMの3ヘッドオートリバース機ということで、以前から興味のあるデッキでしたので、空いた時間を利用して早速整備を行うことにしました。
自分で使用するデッキですので、詳細な整備内容は割愛させていただきますが、とりあえずメカが動くようになりました。
続いて調整です。テープ速度を測定すると、2%弱速くなっています。しかし、入手したサービスマニュアルは、ページが欠落していて、調整方法が記載されていません。
普通は、キャプスタンモーターのこの部分で調整できるのですが、残念ながら違いました。
このデッキには、フロントパネルに「PITCH CONTROL(速度調整)」がありますので、ここで調整するという手もあるのですが、それでは納得できません。
機器の内部を舐めるように観察し続けて、ようやく発見しました。フロントパネルの先ほどの「PITCH CONTROL」のすぐ裏側に、「TAPE SPEED」と書いてある箇所があります。
化粧パネルを取り外すと、予想通り、半固定抵抗がそこに現れました。
これでようやく速度調整ができました。
さすが業務用のデッキだけあって、録音再生に関する調整項目が豊富です。
最初は不自然にハイ上がりな音質でしたが、調整後は十分満足できる音質になりました。当分、仕事中のBGM用のデッキとして活躍しそうです。