SONYのTC-K222ESJの修理依頼をいただきました。
Dolby Sを搭載した大変CPの高いデッキです。20年ほど前に不動となり、そのまま放置状態だったということです。
電源をONにすると内部から異音が聞こえてきます。テープをセットしましたがヘッドとピンチローラーが上がらず再生不可です。
カバーを開けました。
メカを取り出しました。
モードベルトが無くなっています。
メカの分解を進めます。
アイドラーとピンチローラーアームを取り外します。
キャプスタンユニットを切り離します。
キャプスタンユニットを分解します。
モーター基板上の電解コンデンサーの端子が汚れているのは、液漏れが原因です。
リード型のケミコンと交換します。
キャプスタンのシャフトにグリスを処置、ベルトを新しいものに交換し組み立てます。
メカのフロント部を分解します。
ベルトが溶けてモータープーリーに巻き付いています。アルコールで除去します。
新しいベルトを仮掛けします。
ロータリーエンコーダーを取り外します。
分解して接点を研磨清掃し、専用グリスを塗布して組み立てます。
テープポジション検出スイッチの接点を清掃します。
元通りに組み立てていきます。
ピンチローラーを新品交換します。
メカを本体に戻して走行テストを行います。
点検調整に移ります。ミラーカセットを用いてテープの走行状態を目視で点検します。
315Hzのテープを再生して速度の点検を行います。
ヘッドアジマスに狂いはありません。
バイアス調整を行い、左右同レベルの信号を入力し、それを録音再生モニターしてバランス調整を行います。
複数のテープで録音再生状況を確認し、完成です。