久しぶりにD-07Aの修理依頼をいただきました。
ディスプレイが点灯しないということです。
電源を入れました。完全に点灯しないということではなく、わずかに表示がされています。こういった故障は電源が原因です。
カバーを開けました。電源基板を点検します。
ディスプレイに電源を供給しているラインの、回路を保護するためのヒューズ抵抗が切れています。
交換を行います。これで不具合は解消されました。
メカのメンテナンスを行います。
ローディングベルトを交換します。
リールベルトを交換します。
メカ本体とローディングユニットを切り離します。
ヘッドの信号を処理するRFユニットの電解コンデンサーを交換します。
テープ検出スイッチの隙間に接点復活剤を注入します。
ピンチローラーを脱着し、表面を軽く研磨して専用クリーナーで処理します。
通常の使用では出番の少ないモーターに直接電圧を印加し、長時間空転させて内部接点の接触状態の改善を図ります。
ロータリーエンコーダーを分解します。
接点を研磨清掃し、スライド接点専用グリスを塗布します。
メカを本体に戻して動作テストを行います。
トレイリッドの化粧パネルが浮いて、開閉時に本体と擦れています。このままでは、いずれ問題が発生します。
接着剤で貼り直します。完全に接着するまでの間、クリップで挟みます。
一晩経ちました。接着剤が乾いて隙間が無くなり、開閉がスムーズになりました。
録音テストの際に、バランスVOLのガリが見られましたので、内部からVOLの隙間に接点復活剤を注入します。
モード別の録音再生状況を確認し、完成です。パイオニアのDATデッキは、ハイサンプリングモードが搭載されていますので、大切なレコードの録音に最適です。
