KENWOOD製KX-880SRⅡの修理依頼をいただきました。
10年ぶりに使用したところ、当初は稼働したものの、ほどなくして動作不良になったということです。
操作をまったく受け付けません。
カバーを開けます。おそらく修理歴はありません。
フロントパネルを取り外し、メカを取り出します。
カセットハウジング内の化粧パネル、カセットホルダーを取り外します。
キャプスタンモーターとヘッド周りのパーツを分解し、メカ背面のカムモーターユニットを固定しているビスを緩めます。
メカ背面です。
カムモーターユニットを取り外し、モーターに直接電圧を印加し、長時間空転させます。
カムでONOFFするリーフスイッチの接点を清掃します。
これでひとまず動作するようになりました。
RECVOLにガリが発生していますので、VOL隙間から接点復活剤を注入します。
テープポジション検出スイッチの接点を清掃します。
硬化しているピンチローラーを交換します。
テープ検出スイッチの接点を清掃します。
メカを組み立てて本体に戻し、走行テストを行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。
調整後です。
ヘッドアジマスの調整を行います。
左右同レベルの信号を録音し、バランス調整を行います。
複数のテープで聴感テストを行い、完成です。