以前からお取引いただいている方からのご依頼です。
SONYの３ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TC-K333ESXです。中古動作品を購入されたということですが、ヘッドの動きが悪いなどの不具合があるということです。
トレイがロケットオープン状態になっています。このままではバネを支える箇所が破損しますので、後ほど必要な処置を行います。
当店で動作確認したときは動作不良はありませんでしたが、早送り等の際に少し苦しそうな音がします。
カバーを開けてメカを取り出します。
カセットホルダーと化粧パネルを取り外します。
ダンパーゴムを交換します。
化粧パネル裏側のプリズムを清掃します。ここに埃が積もると動作不良となります。
リールを脱着してグリスアップします。
背面の基板を取り外します。
キャプスタンフライホイールを取り外し、固着しやすい箇所に注油を行います。
キャプスタンのシャフトにグリスを塗布し、ベルトを交換して組み立てます。
ピンチローラーを専用クリーナーで清掃します。
トレイ開閉動作が改善されました。
フロントパネルを取り外し、
スイッチ基板を取り外してRECVOL等にアクセスします。VOLの隙間から接点復活剤を注入します。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。
再生ヘッドのアジマス調整を行います。
録音ヘッドのアジマスに狂いはありません。バランスもOKです。
聴感で録再状況を点検し、完成です。
