DENON製３ヘッドシングルキャプスタンデッキ、DR-F7です。
操作ボタンを押すと、モーターは動作しますがリールが回転しません。
カバーを開けました。アイドラーがスリップしているのが見えます。
ヘッドのコネクタを切り離す前に、同じ形状のコネクタにマーキングを行います。
フロントパネルを取り外し、メカを取り出しました。
メカの背面です。アイドラーゴムを交換するために支障となる基板、ソレノイドユニット、
フライホイールを取り外し、ようやくリールユニットにたどり着きます。
リールユニットです。
カチカチに固くなったアイドラーゴムを交換します。
メカに組み込む前に、直接モーターに電圧を印加し、動作状況を確認します。
キャプスタンシャフトにグリスを処置し組み立てます。
メカのフロント部です。
アイドラーゴムの表面を軽く研磨し、専用クリーナーで処理します。
メカを元通り組み立てて、本体に組み込みます。動作OKです。しかし、テープによって音が籠ります。
試しに左側のリールに触れて回転に抵抗を与えてみます。すると、音質が改善されました。やはりバックテンションが弱いのが原因です。
シングルキャプスタンデッキによく見られるシステムですが、シャフトの下部にフェルトを貼り、消去ヘッドとの間にテープを挟むことによってバックテンションを発生させるようになっています。
フェルトを切断します。
貼り換えます。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。
調整します。
再生レベルの調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。
録音回路が故障していましたが、今回は再生機能のみの修理で完了です。
