これまで当店でTC-K555ESX、TC-KA7ES、TC-K777ESなどを修理されたお客様からのご依頼です。
EXCELIA(AIWA)のXK-009です。動作品ですが、何点か不具合があるということです。
1 AMTSが不調なことがある
2 dbx-ONの際の録音バランス
3 トレイが「バタン」と開く
確かにトレイが開く際に、クッションが効いていません。
左写真はdbxがOFF、右はONです。
まずはバランス調整を行います。元々バランスが狂っていましたので、dbxでそれがさらに誇張されていたようですが、調整後もテープによってバラツキが出ます。
メカを降ろします。
このメカは、テープをセットした際に、フライホイールが回転し、その回転力によりメカを駆動します。したがって、ベルトがスリップしやすい状態では動作不良となります。そこで、キャプスタンベルトの状態を確認したところ、表面がやや滑りやすくなっていました。
新しいベルトに交換します。
最後はトレイの開き具合です。このギヤが抵抗となって、バネの力を吸収します。
分解や調整はできませんので、残念ながらこれは修理できません。
メカを本体に戻しました。315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。OKです。
ヘッドアジマスを調整します。狂いは僅かでした。
録音が少し不調です。バイアスツマミを回すとバランスが狂います。ヘッドか回路の不具合と思われますが、音質的には大きな問題は無いようですのでセンターの位置で調整を行います。
完了です。