近年、SONYのTC-K(ES)シリーズのヘッド不良が数多く見受けられるようになりました。
具体的な状況ですが、メカの整備を終えて、バイアスキャリブレーションを行うと、写真のように、バイアスの掛かりが悪く適正な状態に調整できません。消磁もクリーニングも行いましたし、サービスマニュアルに従って、基板上の調整ツマミを回しても一向に改善が見られません。
この場合、考えられるのは、回路の故障またはヘッドの故障です。しかし、回路の故障というのは可能性が低いので、
とりあえず、ヘッドをほかのものに交換してみます。
あっさりと治りました。経験上、10~20台に一台程度は同様の不具合が見られます。
現在、ヘッドについては、もちろん中古しか手に入りません。また、中古機器が高騰している現在の状況では、部品取り用の機器も高額になっています。しかも悪いことに、高いお金を出してようやく入手したヘッドが正常という保証はありません。
モーターなど汎用性の高いパーツは互換性のあるもので対応できる場合がありますが、ヘッドについてはそう簡単ではありません。今後は費用面などから、修理がますます難しくなりそうです。