ナカミチの2ヘッドシングルキャプスタンカセットデッキ、BX-150の修理依頼をいただきました。
外観はZX-5と瓜二つです。
トレイが開かなくなりテープが閉じ込められています。
カバーを開けました。
メカ背面にモーターが3つあります。そのうち一番下のカムモーターがヘッドやピンチローラーのモード変更を行います。
そのモーターのシャフトを指で回します。
するとトレイが開きます。
この時点では一時的に再生もOKになりましたが、すぐに無反応状態に戻りました。やはり先ほどのカムモーター周辺に不具合が生じているようです。
メカを降ろします。底板を外すとスムーズに取り出すことができます。
先ほどのモーターユニットを固定しているビスを緩めるため、フロントのパネルを取り外します。
カムモーターユニットを取り出しました。
カムモーターでONOFFするスイッチの接点を磨きます。
カムモーターに直接電圧を加えて空転させます。このまま半日以上放置し、内部接点の改善を図ります。
カセットホルダーを切り離します。
アイドラーゴムを交換します。
メカ内部の接点を磨きます。
ピンチローラーを専用クリーナーS-721Hで処理します。
アイドラーを取り付け前に、カムモーターと同様にリールモーターに直接電圧を加え長時間空転させます。
メカを本体に戻しました。動作良好です。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。聴感で気になるほどの狂いがあります。
調整後です。
ヘッドアジマスの調整を行います。
テープポジション別の録再バランス調整を行います。
聴感で録音再生状況を確認し、
完成です。