今回の修理は、当店で2か月ほど前にニコイチで整備したGX-R60です。どういうことかというと、お客様から2台のジャンク機と未使用のキャプスタンモーターをお預かりし、正常に動作する1台を組み上げたというものですが、突然再生不可となったということで再度機器をお送りいただきました。
早送りと巻き戻しは正常ですが、再生は不可です。
メカを覗き込むとキャプスタンモーターが回転していません。テスターでモーター端子間の電圧点検を行ったところ正常(注:回路図では12Vとなっていますが、実際の測定値は14.7Vです。)でしたので、モーターの故障が疑われます。
早速メカを降ろしました。
キャプスタンモーターは、お客様からお預かりした未使用の長期保管品を前回修理時に取り付けています。
モーターを取り外し、点検しましたが、シャフトが固着して回りません。モーターの固着は決して珍しくありませんが、今回のように運転時間の短いモーターで起こることは稀なケースといえます。やはり未使用と言えども長期保管ということで、シャフトの軸受けなどに悪影響があるのでしょうか。
代替モーターと交換します。
本体にメカを組み付け、速度調整を行い修理完了です。