SONYのDATデッキをご使用になっているお客様から、「使用中に突然早送りになった」とご連絡をいただくことがありますが、その原因の大半がピンチローラーの脱落です。
SONYのDATデッキのピンチローラーは、写真右の留め具(正式にはピンチローラーキャップと言います)で固定されています。留め具は、単なるハメコミ式となっていますが、プラスチック製のため、経年劣化で割れてしまい、そのためピンチローラー脱落に至ります。
また、製造年の違いによって材質が異なっているためと思われますが、特に、DTC-A8やDTC-ZA5ESといった高年式の機種において発生します。
しかし、メーカーのパーツは既に入手不可となっていますし、中古パーツを取り付けても、そのうち破損するのは目に見えています。
そこでどうするかというと、細いシリコンチューブを用意し、
同じ長さに切断し、
取り付けます。シリコンゴムは弾力性がありますし、耐久性も抜群ですので、これでほぼメンテナンスフリーになりました。
DATデッキも製造中止から20年ほどが経過し、さまざまな部分に劣化が生じ始めていますので、こういった工夫が今後さらに求められます。