少し前までは正常に動作していた愛機XK-009ですが、
ある日突然、再生ができなくなりました。早送りと巻き戻しはOKですので、再生用のアイドラーのスリップでしょうか?
リッドを外して目視点検を行うと、左側のキャプスタンが回転していないことが判明しました。
ちょうどお客様のデッキ修理が完了したところでしたので、機器をラックから作業台に移動し、カバーを開けます。
メカを観察すると、2本あるキャプスタンベルトのうち、左右フライホイールに架かっているベルトが脱線していました。ベルトが伸びてしまったのかと思い、よくよく見てみると、ベルトが痛んでいることがわかりました。
早速メカを降ろしてベルトを交換します。経年劣化により、ところどころに切れ目が見られました。そのため、テンションが緩くなり脱線したようです。
このデッキは、故障品として10年ほど前に入手し、市販のベルトやアイドラーを購入し交換を行ったものだったと記憶していますが、材質に問題があったのでしょうね。今回は、当店が国内の工場に発注して製作したベルトを使用しましたので、次はもっと長持ちすると思います。