先日のTC-K666ESと同じお客様から、もう一台、修理のご依頼をいただきました。
これも最近入手されたということです。テープ走行は正常ですが、録再の出力に問題があるということです。
早速テープをセットして再生します。すると、左CHの出力がありません。「SOURCE」に切り替えると正常ですので、再生回路の故障と思われます。
カバーを開けました。再生基板にかなり再半田を行った形跡が見られます。前オーナーが修理を試みたものの、不調に終わったため手放したのでしょうか?むやみに再半田をしても時間の無駄です。
こういったケースでは、サイン波を録音したテープを再生し、オシロスコープを用いて、回路図を見ながらその信号がどこで途切れるか点検します。
再生ヘッド側から出力端子に向かって点検を進めます。正常であればこのように波型の信号が画面に表示されます。
信号が平坦になりました。「SOURCE」と「TAPE」を切り替えるリレーのところで信号が途切れています。
早速脱着し、接点を磨きます。
無事復旧しました。この後ヘッドアジマスやバランスなどの点検調整を行い修理完了です。