SONYのDATデッキ、DTC-ZA5ESの修理依頼をいただきました。
「CAUTION」表示になり動作しないということで、ソニーカスタマーサービスで診てもらったところ、「ヘッドの回転が重い」「ピンチローラーのひび割れ」などの問題が判明したということです。ヘッドの故障となると交換しかありませんので費用が嵩みます。
早速カバーを開けて回転ヘッドの状態を確認します。
指で回してみると、一回転するうちに一か所、引っ掛かるところがあります。以前も同じ症状を経験したことがあります。
CAUTION表示が出る直前に指で回転をアシストすると、そのまま回り続け音も出ますが、一度停止すると回転し始めることができません。先ほどのように指でアシストして再生を開始し、半日ほど再生を行ってみましたが、途中で停止したり、速度が不規則に変化したりと不安定です。また、一向に症状が改善される気配もありません。
これはヘッドを交換するしかありません。ヘッドの互換性については、以前、当ブログに以下記事を記載していますので、興味のある方はご覧ください。
DTC-ZA5ESと同じヘッドを搭載しているのは、DTC-A8のみです。もちろん新品ヘッドは入手できませんので、故障機から移植することになりますが、近年、故障品も含め、中古機器が高騰していますので、 その費用だけでも相当の額となります。
オーナー様にその旨お知らせしたところ、「5年間故障しないということであれば修理したい」という回答をいただきましたが、新品のデッキでさえ1年間保証ですので、5年間無故障は当店では保証できないということで、今回は修理は取りやめとなりました。
カセットデッキも同じですが、ヘッドの故障は確実に増加傾向にありますので、在庫確保は喫緊の課題です。