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D-X8Ⅱ

Lo-D D-X8Ⅱ

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今回はブログ初登場のデッキです。

Lo-DのD-X8Ⅱという3ヘッドのオートリバース機です。10年ほど使用していない間に再生不可になったということです。オーナー様の思い入れのあるデッキということですので、是非復活させたいと思います。

カバーを開けます。

キャプスタンベルトが溶けてモータープーリーに貼り付いています。不具合はこれだけでしょうか?

メカの取り出し自体は、そう難しくはありませんが、ヘッドなどの極細ケーブルが本体下部に固定されています。それを切り離してからメカを取り外さないと取り返しのつかないことになります。

断線しないよう慎重にメカを取り出します。左右リールを駆動するアイドラーはギヤ式ですのでメンテナンスフリーです。

ベルトを交換するため、背面のプレートを取り外します。

フライホイールに付着している溶けたベルトを除去し、キャプスタンのシャフトにグリスを処置します。

新しいベルトを掛けます。オートリバース機は、一部機種を除き、左右のキャプスタンが逆回転するようにベルトを掛けなければなりません。

組み立て時は注意が必要です。最初に取り外したプレートにソレノイドが2ケ取り付けられていますので、

それぞれ、写真中央の穴にソレノイドのピンが嵌るように組み付けます。

本体に組み込む前に動作確認を行います。しかし、ヘッドが上がらず動作しません。動作状況を目視点検すると、メカが動きそうになると、キャプスタンの回転が停止し、ベルトがスリップしています。

再び分解し、フライホイールを取り外します。このメカは、フライホイールの回転を利用してリバース動作を行うシステムですが、白色のカムギヤのシャフト部が固着していました。そのため、ギヤがかみ合った瞬間にキャプスタンの回転が停止したものと思われます。

固着しているカムギヤを脱着して硬化したグリスを除去し、シリコングリスを処置します。溶けたベルトを除去した際に指が相当汚れて見苦しいのはご容赦ください。

これで動作するようになりましたが、リールの回転が重く、早送り等ではテープ終盤にかなりの低速になります。

リールを脱着してグリスアップします。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。

調整を行います。

ヘッドアジマスの調整を行います。オートリバース機はFWDとREV方向の両方で行います。

VOLやスイッチ類に接触不良が見られますので、内部から接点復活剤を処置します。

録再バランス調整を行います。

テープポジションの異なる数種類のテープで録音再生状況を確認し、修理完了です。

-D-X8Ⅱ
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