A&DのGX-Z9100のメンテナンスを行います。
大手リサイクルショップからのご依頼です。
電源をONにすると、「ギーーーー」という音が3・4秒続いた後、トレイが勝手に開いてしまいます。
この機種では、テープガイドが破損しているケースが多いため、まずは点検を行います。問題はありませんでした。
カバーとフロントパネルを取り外し、
メカを取り出して分解を進めます。
カセットホルダーも分解します。
ホルダー横のスプリングを脱着して加熱整形します。
メカ正面です。古いグリスが固まりかけていて、右側のピンチローラーが固着気味です。
可動パーツを分解します。
硬化が進行しているピンチローラーを交換します。
リールとアイドラーを取り外します。
ゴムリングを交換します。
バックテンション用のパッドが剥がれかけていますので、張り直します。
メカ背面から分解します。
カムモーターユニットのベルトを交換します。
異音を発しているモーターを交換します。
テープポジション検出スイッチの接点を磨きます。
新しいベルトを掛けて組み立てます。
メカを元通り組み立てて、本体に戻し動作テストを行います。
ミラーカセットを用いてテープパスの点検を行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。
巻き取りトルクとバックテンションを測定します。
ヘッドアジマスの調整を行います。
録再バランス調整を行います。
聴感でのテストを行い、修理完了です。