このところGX-R機の修理が続いています。今回は、GX-R70です。
ひと月ほど前にオークションで購入したという機体ですが、再生不可ということです。
リッドも途中で引っ掛かって、手でアシストしないと完全にに開きません。また、この機体も先日修理したGX-Rと同様、キャプスタンが回りません。GX-Rモデルは今月扱った4台連続でモーター故障となります。
メカを降ろします。
背面のモーターユニットを取り外します。固定用のビスが舐めていたので、以前分解されたことがあるようですが、ここで異変に気が付きました。
下手な絵ですが、解説します。Fはフライホイール、Mはモーター、Pはプーリーです。オートリバース機は、普通は上図のようにベルトが掛かっていますが、下図のように掛けられていました。以前の修理に問題があったようです。
モーターが固着していますので交換を行います。
メカを本体に仮接続して動作確認を行います。
メカ横の検出スイッチや、
上部の検出スイッチの接点を磨きます。
ここでも組み間違いが見つかりました。トレイ横のレバーですが、間違った位置に取り付けられています。これがリッドの引っ掛かりの原因だったようです。
正式にはこの位置に取り付けます。私はDIYは否定しませんが、慣れていない機器を分解するときは、デジカメで写真を撮りながら作業を進めることが必要です。
カセットホルダーを切り離します。
アイドラーの割れはありません。
硬化したピンチローラーを交換します。
本体に組み込んで動作確認を行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。モーターを交換したにもかかわらず、狂いはありませんでした。
FWDとREVの両方向でヘッドアジマス調整を行います。
録再バランス調整を行います。
聴感での録再状況を確認し、修理完了です。