これまで何度かお取引いただいているお客様から、新たなご依頼をいただきました。
PIONEERの３ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、T-07Sです。
トレイは開きます。
テープをセットしてCLOSEすると、かなり弱々しく閉まります。
再生はできません。
カバーを開けます。
トレイが弱々しく閉まるのは、このベルトの劣化が原因です。
キャプスタンベルトは溶け切れています。
フロントの化粧パネルを取り外します。
電源スイッチの感触が悪いということでしたので、修正を行います。
メカを降ろします。先日修理したCT-A7の流れを汲むメカです。
溶けたベルトがフライホイールやモータープーリーにこびり付いています。
カムモーターユニットを取り外し、硬化したベルトを交換します。
フライホイールを脱着し、オレンジクリーナーで清掃後に新しいベルトを掛けて組み立てます。径73ｍｍと65ｍｍの２本です。
リール周りを分解してアイドラーを取り出し、ゴムリングを交換します。
回転部分にグリスアップします。
メカを本体に戻して動作確認を行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。
ヘッドアジマスを調整します。
オートキャリブレーション後に録再バランス調整を行います。
聴感でのテストを行い、修理完了です。
