超高級機のSONY製DATデッキ、DTC-1500ESの修理依頼をいただきました。
スペア機として20年ほど前に入手されたということですが、現状は「ローディングは可能、リールが回転しない」ということです。
カセットをセットするとCAUTION表示となります。
カバーを開けてメカを取り出します。
ピンチローラーが脱落していますが、筐体内を探しましたが見つかりませんでした。購入後動作確認はしていなかったということですので、その時すでにこの状況だった可能性があります。
手持ちのスペア品を取り付けます。これで修理完了と思いきや、
テープ走行はしますが、2秒ほどで停止してしまいます。
メカの動きを観察すると、ヘッドが回転していないことがわかりました。そこで、故障箇所がメカ側なのかコントロール基板側なのかを確認するために、私が所有する1500ESにこのメカを接続したところ、やはりヘッドが回転しませんでした。ということは、メカ側に不具合が発生しているということです。
早速メカ底部の基板を点検すると、表面が濡れていました。
1000μFと470μFの4ケに液漏れが見られました。
基板を清掃し、液漏れしていない他のコンデンサーも併せて交換しました。
無事復旧しました。ひととおり録音再生状況を確認し修理完了です。