2年ほど前に当店で修理されたGX-93のお客様からのご依頼です。
今回のご依頼は、点検と各種調整です。
再生及び早送り巻き戻し等の動作に不具合はありません。
まずはヘッドの消磁とクリーニングを行います。
トルクメーターで巻き取りトルクとバックテンションを測定します。問題はありません。
ミラーカセットを用いてテープパスの点検を行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。ほぼジャストです。
左右同レベルの信号を入力します。メーターにわずかに狂いが見られます。
カバーを開けて、コントロール基板上の調整ツマミを回します。
バランスが取れました。
テストテープを走らせて再生時のレベル調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。僅かな狂いでした。
左右同レベルの信号を入力し、録再バランス調整を行います。dbxがOFF、ONの両方で調整します。
周波数特性を測定します。315,1000,10000,16000Hzの4種類の信号を入力します。
その信号をメタルテープで録音し再生モニターします。高域の減衰は無く、特性はほぼフラットです。
次はノーマル(UDⅠ)テープです。先ほどと比べるとわずかに高域が減衰していますが、聴感ではわからないレベルです。
最後は実際の音楽を録音再生モニターしながら微調整を行い、作業終了です。