PIONEERのDATデッキ、D-05の修理依頼をいただきました。
ご依頼は3件です。「カセットを取り出すとテープがたるんでケースからはみ出している」「再生時に音が途切れる」「ヘッドホンVOLのガリ」以上です。すべてこの機種のウィークポイントです。
動作確認はテープを痛めますので行いません。
メカを降ろします。
インストレーションユニットとデッキメカを切り離します。
ロータリーエンコーダーを分解します。
汚れた接点を研磨清掃し、スライド接点専用グリスを処置します。
ここで一旦動作確認を行います。正常です。
ただし、音は出ますがノイズが発生します。
RFユニットからの信号を点検すると、不要なノイズが乗っています。
メカ後部のRFユニットです。電解コンデンサーを交換しました。
ピンチローラーを脱着し、表面を軽く研磨後に専用クリーナーS-721Hで清掃します。
指先のスイッチはカセットの検出用です。接触不良が起きやすいため、接点復活剤を処置します。
トレイ開閉用・モード切替用のモーターに直接電圧を印加して空転させます。これで内部接点の接触が改善されます。
再度RFユニットの信号を点検します。音も波形もクリアになりました。
入出力別、モード別の録再状況を確認します。
ヘッドホンVOLのガリは、VOL背面の隙間から接点復活剤を処置することにより、大幅に改善されます。
以上修理完了です。