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TA-44X

ONKYO TA-44X 四半世紀ぶりの復活

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少し前に当店でSONYのカセットデッキを修理されたお客様からのご依頼です。

ONKYOのTA-44Xという、今ではあまり見かけることのない非常に珍しい機種です。システムコンポにセットされていたデッキらしいですが、30年ほど前に故障し、そのときは他機種に買い替えたということです。

「E」という表示が出ます。ERRORということでしょうか。操作をまったく受け付けません。

カバーを開けました。キャプスタンモーターは回転しています。

基板が邪魔でメカを取り出すことができません。仕方なく左サイドパネルを取り外し、左後方にメカを引き抜きます。

SANKYO製のメカですが、いままで扱ったものと詳細がかなり異なります。

カセットホルダーを取り外します。

テープポジション検出スイッチの接点を磨きます。

リールとアイドラーを取り外し、ゴムリングを交換します。

カセットがセットされたことを検知するスイッチの接点を磨きます。

ピンチローラーは、表面を軽く研磨し、専用クリーナーで処理します。

メカ背面を分解し、カムモーターユニットを取り出します。

カムモーターでONOFFするスイッチの接点を磨きます。

長期間動作していなかったため、カムモーターが固まっています。シャフトを指で回すと回転し始めましたので、直接電圧を加え、長時間空転させます。

リールモーターも同様です。

カウンターベルトを交換します。

メカを元に戻して動作テストを行います。しかし、再生直後に停止してしまいます。テープが引き出されていますので、リールモーターの故障確定です。

再度メカを降ろしてリールモーターユニットを取り出します。

ブラシを傷めないよう慎重に分解します。

接点が酸化しています。

磨きます。

組みたてて、慣らし運転を行います。

動作確認を行います。今度は大丈夫です。

315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。

ヘッドアジマスを調整します。

録再バランス調整を行います。

聴感で録音再生状況を確認し、修理完了です。

-TA-44X
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