これまで何度かカセットデッキの関係でお取り引きいただいた、市内にお住いの方からのご依頼です。
SONYのCDプレイヤー、CDP-338ESDです。中古購入されたという超美品の動作品ですが、大きな問題を抱えているということでご依頼がありました。
再生は問題ありません。
カバーを開けました。電源部の電解コンデンサー、1000μF/50Vの右側の頭が膨らんでいます。この光景は、20年ほど前に、海外製の不良コンデンサーが取り付けられたPCのマザーボードでよく見かけました。
しかし、事前にオーナー様から聞いていた話では、製造ミスだということです。他の方のブログで、同様の不具合について指摘があったということです。
底板を外して確認します。見えにくいですが、C905とC906の2個のうち、膨らんでいるのは、C905ですが、極性は、奥側(後ろ側)がプラス表示になっています。
しかし、実際は手前側がプラス、つまり逆に取り付けられています。そのため異常な化学反応によるガスが発生し膨らんだと考えられます。
取り外しました。基板面の表示はというと、
コンデンサーのプラス表示に間違いはありませんが、問題は、赤丸で囲っているところです。このマークはマイナスを表します。そのため、製造時に誤って取り付けてしまったと考えられます。これでよく正常に動作していたものだと驚きました。
念のため回路図も確認し、新しいコンデンサーを取り付けます。見た目もありますので正常な側も交換します。
動作や音に変わりはありませんが、これで安心して使用することができます。