SONY製ダブルリバースデッキ、TC-WE475の修理依頼をいただきました。
このダブルデッキは、デッキA・Bともにリバース機能を備えていますが、録音はデッキBのみ可能という仕様です。メカや回路はシンプルな造りですが、リレー再生も可能ですので長時間再生が楽しめます。
不具合の状況としては、再生はOKですが、デッキAの巻き戻しが途中で止まることがあるということです。
カバーを開けてメカを観察します。すると、リールを駆動するベルトが撓んでいることがわかりました。また、この状況は、不具合が発生していないデッキBも同様でした。
ベルトが加水分解で伸びていますので、デッキA・Bともに交換します。折長70mmです。
撓みは無くなり、テープ走行も良好になりました。
調整に移ります。テープ速度の調整は、テストモードで行います。写真の2つのボタンを押した状態で電源を入れるとテストモードに移行します。
テストモードでは、再生中にHIGH/NORMAL切り替えボタンを押すと標準速と倍速が切り替わりますので、
標準速、
倍速の調整をデッキA・Bともに行います。
ヘッドアジマスはFWD/REVの両方向で調整を行います。
デッキAの再生バランス調整と、デッキBの録再バランス調整を行います。
CDを録音再生し、聴感での状況確認を行い修理完了です。