KENWOOD製2ヘッドシングルキャプスタンカセットデッキ、KX-880Gの修理依頼をいただきました。
長期間保管状態にあったということです。
操作を受け付けません。
カバーを開けます。まずは、このメカの最大の弱点であるカムモーターのリーフスイッチのメンテナンスを行います。
ユニットごと取り外し、接点の清掃を行います。
しかし、状況は変わりませんでした。
回路図を見ながら、基板の点検を行います。まずは電源ラインです。
220μF/6.3V(C59)の電解コンデンサーがショートモードで故障していましたので交換します。
これでテープ走行は可能になりましたが、肝心の音が出ません。
再生回路の点検を進めます。赤マジックで印をつけた100μF/10V(C42)が同じくショートモードで故障していましたので交換します。
音が出ました。なお、同時期に製造されたパーツは同じ故障が起こりますので、使用されている100μF/10V*5ケ(C41、C42、C63、C65、C82)はすべて交換しました。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。
録再バランス調整を行います。
テープポジションの異なる複数のテープで録再状況を確認し、修理完了です。