先日当店で112RmkⅡ、SRP-CT3Wを修理された方から、今回はTEACのV-6030Sの修理依頼をいただきました。
1年ほど前に動作品を購入されたものの、不動になったということです。
ディスプレイが非常に暗い状態です。回路を点検しましたが、特に不具合は見られませんでしたので、FL管の劣化と思われます。これについては修理不可である旨、オーナー様にお知らせし、動作不良については修理を継続することとなりました。
この機種のトレイ開閉は、ギヤ式のモーター駆動ですので、メンテンナンスフリーです。
キャプスタンが回転していませんので、ベルト切れが疑われます。
カバーを開け、フロントの化粧パネルを取り外し、フロントパネルを少し手前に引き出してメカを取り出します。
メカ底面です。ゴムベルトが加水分解し溶け切れています。
背面のプレートを取り外します。
モータープーリーにも溶けたベルトが巻き付いていますので、除去しアルコールで清掃します。
新しいベルトを掛けて組み立てます。径76mmです。
化粧パネルを取り外します。
バックテンション用のベルトが伸びていますので交換します。折長40mmです。
カムモーターユニットのスイッチ接点を磨きます。
テープポジション検出スイッチの接点を磨きます。
メカを本体に戻して動作確認を行います。
テープ速度の調整を行います。
ヘッドアジマスに狂いはありません。
録再バランス調整を行います。
テープポジションの異なる複数のテープで録再状況を確認し、修理完了です。