少し前に当店で修理したTC-KA7ESですが、2点ほど不具合があるということでご連絡をいただきました。いずれも修理後の点検時には発生しなかった不具合です。
1点目は、テープの巻き込みです。SONYのデッキは、テープパスにシビアで、特にメタルテープとの相性がタイトです。しかも冒頭のリーダーテープとの境目で発生します。お客様がお使いのテープ4本をお送りいただきましたが、今回はAXIAの「J’sMETAL」のみで巻き込みが起きたということです。
巻き込んだテープを走らせてテープガイドの位置を微調整します。調整ネジを90度ほど反時計回りに回しました。念のため、機器が温まっていないときと温まった後に繰り返し走行テストを行います。テープパス調整後はヘッドアジマスの再調整を必ず行います。
2点目は操作スイッチの誤作動です。これはスイッチの接触不良が原因で起こりますが、押し方によっても接触が変化し発生したりしなかったりしますので、点検時は再現しませんでした。
フロントの化粧パネルとRECVOLのツマミを取り外します。
フロントパネルを取り外します。
スイッチ基板を取り出しました。スイッチ12ケの抵抗値を測定すると、本来はゼロのところ、1ケを除き、30Ω~130Ωの値を示しました。
オーナー様のご意向で全数交換となりました。
以上修理完了です。