先日当店で修理したAD-FF70ですが、お客様の元に届いた時点で「動作不良がある」とご連絡をいただきました。「テープ走行が数秒で停止する」、「カウンターが動かない」などの不具合が見られるということです。ただし、一時的に正常に復帰することがあるとのことですので、接触不良が疑われます。
早速機器をお送りいただきました。
当初の動作確認では不具合は確認できませんでした。
しかし、２日ほど様子を見ていると、「テープ走行しない」、「テープ走行がすぐに停止する」などの不具合が発生しました。
正常に動作しているときに、メカ上部の写真のあたりを触ると、即停止することがわかりました。接触不良が起きています。
カセットがセットされていることを検知するスイッチです。このスイッチに不具合が起きているようです。以前、AKAIのデッキで似たような故障を経験したことがありますが、そのときは、金属の端子がプラスチックを貫通している内部で折れて、絶縁気味になっていました。
接点の清掃のほか、バイバス処置も行いました。
以前と同じようなことは起こらなくなりました。
念のため、数日間、動作テストを行い、修理完了と判断します。
通常の修理依頼の場合は、「～が動作しない」「使用中に勝手に停止する」など、具体的な不具合状況をお知らせいただき、その情報を元に修理を進めます。しかし、こういったジャンク購入機器については、元々が完全に不動状態で、所有者であるお客様ご自身ですら知らない故障が潜んでいることもありますので、注意が必要です。
