少し前に当店で販売した480ですが、リールの回転に不具合があるとご連絡をいただきました。
特に機器が冷えているときに発生するということですので、アイドラーゴムの問題と思われます。しかし、アイドラーゴムは交換したばかりです。
動作確認を行うと、リール回転が滑らかでなく、時折カクカクします。
カバーを開けて目視点検します。リールモーターの金属製スリーブとアイドラーゴムの間でスリップしているようです。詳細な説明は割愛しますが、アイドラーのアームがプラスチック製のため、アイドラーがやや斜めに傾き、スリップしやすい状況にあることが原因と思われます。同じメカを採用しているナカミチのデッキでも、その後に発売された機種では、この不具合を避けるため、アームが金属製に変更されています。
これらは他の機体の写真ですが、左が480、右がその後に発売された機種のものです。分かりにくいかもしれませんが、アームの材質が異なっています。
ではどうするかということですが、もちろんアームは入手できませんし、この状態でゴムリングを交換しても、すぐに同じ不具合が起こることが想定されますので、
摩擦力を高めるため、スリーブにシリコン製のチューブを取り付けます。
再生はもちろんのこと、早送り巻き戻しも快調になりました。以上修理完了です。