PIONEER製DATデッキ、D-07の修理依頼をいただきました。
ひと月ほど前から、再生音が出力されなくなったということです。
イジェクトボタンを押してもリッドが開きません。
リッド裏に貼られている緩衝材がフロントパネルに粘着していますので、シリコンオイルを塗布します。
テープをセットしましたが、音は出ません。ヘッドまたはRFユニットの故障が疑われます。
カバーを開けてメカを降ろします。
まずは、RFユニットの電解コンデンサーの交換を試みます。
再生音が出力されるようになりました。
左右のINPUTバランス不良もあるとのことです。動作確認ではガリが見られましたので、
VOL背面から接点復活剤を処置します。
メカを再度降ろしてメンテナンスを行います。
メカの底面に、動作をコントロールするロータリーエンコーダーがあります。
分解します。接点がかなり汚れていますので、清掃研磨し、スライド接点専用グリスを塗布します。(処置後の写真は失念しました)
デッキメカとインストレーションユニットを切り離します。
普段あまり動作することの無いモーターを無負荷状態にして半日程度空転させ、内部接点の接触改善を図ります。
ピンチローラーを脱着し、表面を研磨後に専用クリーナーで清掃します。
指先のカセット検出スイッチに接点復活剤を処置します。
ヘッドホンVOLにもガリが見られますので、接点復活剤を処置します。
モード別、入出力別の録再状況を確認し、修理完了です。