DATデッキ2台の修理依頼をいただきました。1台はDTC-300ESで、そちらは後日記事にしたいと思います。もう一台は、
DTC-A7です。DTC-57ESをベースに業務用にリファインされたモデルで、走行安定性が高められています。
カセットをセットして再生ボタンを押すと、ローディング後の「カチ」という音がせずに走行が開始しますが、音が出ません。
カバーを開けました。右側のテープガイドが上がりっぱなしになっています。
メカを取り出して、底面から分解していきます。
基板を取り外すと、異様な光景が目に飛び込んできました。パーツが斜めになっています。
ソレノイドを固定しているビスが緩んで脱落していましたので、元通り取り付けます。
留め具が脱落して白色のギヤが外れています。
鋼製のEリングに置換します。
可動式のテープガイドが途中で引っ掛かります。ガイドレールが変形していますので修正を行います。
ストレスなく動くようになりました。
リールユニットです。回転パーツを分解し、グリスアップします。
カセットホルダーを取り外します。
ピンチローラーが硬化してカチカチになっています。
ゴムを張り替えたものと交換します。
カセットの検出スイッチに接点復活剤を処置します。
液漏れしやすいRFアンプの電解コンデンサーは交換済みです。
メカを元に戻して動作確認を行います。
モード別、入出力別の録再状況を確認し、修理完了です。