TASCAMの238です。
多重録音が可能なワンウェイの倍速8トラックデッキです。
修理のご依頼は、録音不可というもので、ボタンを押してもランプが点灯しません。しかし、それよりも問題は、電源をONにしたとたん、内部から、「キュイーン」というモーターが超高速回転する音がすることです。
カバーを開けました。
メカを取り出します。
キャプスタンモーターの基板上の電解コンデンサー劣化が疑われます。オーナー様にその旨お伝えし、交換を試みます。
7ケすべて交換します。緑色のものは、無極性電解コンデンサーです。
回転は正常に復旧しました。
続いて録音不良の修理を行います。カセットの誤消去防止用のスイッチの接触不良が原因と思われますので、
支障となるモーターユニットを一旦取り外し、スイッチに接点復活剤を処置します。
ピンチローラーにテカりが見られますので、脱着して表面を軽く研磨し、専用クリーナーで清掃します。
録音可能になりました。
8トラックすべての録音再生状況を確認し、
修理完了です。