本ブログ初登場のナカミチのBX-1です。
2ヘッド、シングルキャプスタンというオーソドックスな構成です。動作品ですが、突然無反応になるということです。
当店での動作テストでは不具合は起きませんでしたが、症状から、カムモーターユニット辺りの問題と思われます。また、電源ON直後やカセットをセットした直後に再生を行うと、たるみ防止でリールが回転するときに「ギギ」という音が鳴ります。
カバーを開けます。SANKYOの初期型のメカです。
メカを降ろします。
カセット検出スイッチの接点を磨きます。
リールを脱着してグリスアップします。
カムモーターユニットを固定しているビスが隠れていますので、支障となるパーツを分解します。
後の作業のために、アイドラーを取り外しておきます。
カムモーターユニットを取り外します。
この接点の汚れで誤作動等が起きますので、ケアします。
カムモーターとリールモーターを無負荷状態にして数時間ほど空転させます。
キャプスタンベルトを交換します。折長85mmです。
ピンチローラーとヘッドを専用クリーナーで清掃します。
再生開始時の「ギギ」という音の正体は、リールのギヤとブレーキが擦れていたことです。ゴムが硬化してブレーキが滑っていたようです。
シリコンチューブで代用します。これで異音は無くなりました。
315Hzの信号が記録されたテープを再生して速度調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。
テープポジションごとにバランス調整を行います。
聴感でのテストを経て、修理完了です。