SONY製オートリバースカセットデッキ、TC-RX79の修理依頼をいただきました。
20年以上保管状態にあったということです。
操作を受け付けません。
カバーを開けます。
トレイのロックを解除してリッドを取り外します。
メカを取り出します。ESモデルをベースにしたリバースメカです。
ベルトが加水分解で溶け切れています。
分解を進めます。ピンチローラーの状態が気になります。
取り外してみると、やはりコアが抜けていました。
同サイズの代替品と交換します。
モータープレートを取り外します。
溶けたベルトがべったりと付着していますので、アルコールで拭き取ります。
こちらもです。一度溶けて、それが乾いて固着していましたので、綺麗に除去します。
モーターブロックを切り離します。
ここのベルトも溶けています。
清掃し、新しいベルトを仮掛けします。
ロータリーエンコーダーを分解します。
接点を研磨清掃します。
オートセレクタ用のスイッチ接点を磨きます。
新しいベルトを掛けます。オートリバース機は、写真のように、左右のフライホイールが常に逆方向に回転するように取り付けます。
メカを本体に戻して動作確認を行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。
フォワード方向のヘッドアジマス調整を行います。
リバース方向です。
録再バランス調整を行います。
テープポジションの異なる複数のテープで録再状況を確認し、修理完了です。