先日当店で修理したZX-9ですが、オーナー様のところに戻った時点で「問題がある」とのご指摘をいただきました。
メールで写真をお送りいただきましたが、メカの左側が奥に引っ込んでいます。もちろん修理ミスではありません。
最初は宅配業者がどこかにぶつけたのではないかと疑いましたが、オーナー様のお話では段ボールに異状が無いということでしたので、機器そのものの問題ということになります。
機器が到着しました。左側が引っ込んでいます。
カバーを開けました。
予想通り、メカを固定している箇所が破損しています。輸送中の振動によるものと思われます。
メカを降ろしました。左側2か所が破損しています。
ひとまず接着処理を行いますが、このままでは強度不足ということは明らかですので、補強が必要です。
メカを取り出した状況です。
ナカミチのサイレントメカは、正面の4隅(人差し指と親指の箇所)でフロント部に取り付けられていて、天面と底面は固定されていません。そのため、プラスチックの経年劣化により強度が低下したときに、大型のメカの重量を支えきれなくなって今回のように破損することがあります。
ホームセンターで長めのボルトを購入しました。
写真のようにボルトを貫通させます。
取り付けた状態です。メカをボルトで挟み込むことにより強度を確保します。折れた左側2か所と、破損していませんが、力の掛かる右側上部の計3か所に同様の処置を行いました。
Nakamichiのサイレントメカは、近年、各部のプラスチック破損が多くみられるようになりましたので、注意が必要です。