ナカミチ製2ヘッドシングルキャプスタンカセットデッキ、BX-125の修理依頼をいただきました。
走行不良と出力不良ということです。
モーターが回転する音はしますが、リールが回転しません。
カバーを開けてメカを取り出します。
左右リールを脱着してグリスアップします。
硬化したゴムリングを交換します。
カセットの検出スイッチ接点を磨きます。
カセットホルダーを切り離します。
ピンチローラーとヘッドを清掃します。
ヘッドブロックを押さえているプレートを取り外します。
そこに現れるビスを緩めます。
メカ背面のモータープレートを取り外します。
汚れが付着していますので清掃します。
先ほどビスを緩めたのは、このカムモーターユニットを取り外すためです。
酸化したスイッチ接点を磨きます。
カムモーターとリールモーターに直接電圧を印加し、数時間空転させます。これで内部接点の接触が改善されます。
変形したキャプスタンベルトを交換します。
カウンターベルトも交換します。
メカを元通り組み立てて、本体に戻します。テープは走行し、メーターも振れますが、音声が出力されません。
OUTPUT-VOLの接触不良が原因です。接点復活剤でLCHは回復しましたが、RCHがNGです。
似た形状のパーツを取り寄せました。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。
テープポジション別に録再バランス調整を行います。
CDPを接続し、録再状況を確認して修理完了です。