本ブログ初登場のVictor製カセットデッキ、KD-A5です。
20年ほど保管状態にあったということです。
テープ走行不可という状態です。
カバーを開けてメカを観察します。リールモーターが回転しないことが不具合の原因です。
電源を切って、モーターに直接電圧を印加しましたが、まったく回転しません。
モーターのシャフトを指で回してやると少し回り始めましたので、
テープの抜き取ったカセットをセットして、早送り状態で1時間ほどリールを回転させましたが、テープをセットするとすぐに止まってしまいます。長期間不使用でモーター内部の接点が接触不良状態になっていると思われます。
メカを取り出して、カセットホルダーを固定している箇所を分解してリール周りにアクセスできるようにします。
モーターを取り外して、9Vの電圧を加え、高速回転状態で数時間放置します。
その間に、スリップしているアイドラーゴム(17*13*2mm)と、
カウンターベルト(折長88mm)を交換します。
メカを本体に戻して動作確認を行います。モーターのトルクが回復しました。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。
録再バランス調整を行います。
メーターの調整を行います。
録再状況を確認し、修理完了です。