非常に珍しいDATデッキの修理依頼をいただきました。
一瞬、DENONのDTR-2000Gに見えますが、
Lo-DのDAT-8000という機種です。機種名以外の外装や内部はDTR-2000Gとまったく同じです。
未使用長期保管品を購入されたということですが、動作が不安定ということです。再生を試しましたが、開始当初はノイズが混じりますが、次第に正常に復帰していきます。オーナー様のお話では最初は正常で、途中からノイズ混じりになることもあるとのことです。
カバーを開けました。長期保管中の湿気が原因でしょうか、モーターの表面などに普通では見られないような錆が発生しています。
メカを降ろしてカセコンユニットを取り外します。
ピンチローラーの状態は良好です。
まずはヘッドの信号を処理するRFユニットの電解コンデンサーを交換します。
動作が不安定ということは、ロータリーエンコーダーの接触不良が疑われます。部品交換はできませんが、取り外して接点復活剤を処置します。
メカ底面の基板を取り外します。
ここにもロータリーエンコーダーがありますので、同様に接点復活剤を処置します。
症状は再現しなくなりました。以上修理完了です。
