SONY製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TC-K555ESAの修理依頼をいただきました。
比較的最近に整備された機器を購入されたものの、このところ録音不良の状況ということです。
再生は正常です。
SOURCEの入力・出力状況も問題ありません。
バイアスキャリブレーションも正常です。
しかし、録音再生モニターを行うと、左側のレベルが極端に小さくなります。
この機種でこの状況のときに最も疑わしいのは、VOLの接触不良です。キャリブレーション用のRECLEVELを何度がグリグリと動かすと、一瞬バランスが戻ります。
カバーを開けて、RECLEVEL-VOLの隙間から接点復活剤を処置します。
治りました。では、なぜ、キャリブレーションは正常に作動していたかというと、SONYのデッキ(すべてではありません)のバイアスキャリブレーションは、RCHの信号を元にしています。今回不具合が発生したのは、LCHだったため、バイアスキャリブレーションには影響が出なかったということになります。
ヘッドアジマスの調整を行います。
バイアスキャリブレーション後に録再バランス調整を行います。
録音状況を耳で確認し、修理完了です。