SONYのDATデッキ、DTC-55ESですが、不動となったということで修理依頼をいただきました。
4年ほど前に当店で販売した機器です。
テープをセットしましたが、ローディングされません。
カバーを開けてメカを取り出しました。
メカ底面から分解していきます。
すると、ギヤが破損していることがわかりました。
もう一つのギヤも同様です。SONYのDATデッキのうち、この機種と500ES、300ESは、構造上ギヤ欠けが起こりやすくなっています。
私もこの機種を30年ほど前に新品で購入しましたが、長期間保管状態後に再使用したときに、「メリメリ・・・」という音とともに同じ状況に至ったという苦い経験があります。
非常に希少なパーツですが、在庫はあります。
リングギヤは可動部に注油します。
作業中にメカ内部から部品が脱落しました。後ほど処置します。
ギヤ類を元通り組み付けます。
リールメカです。以前整備していますので問題は見られません。
カセットホルダーを取り外します。
硬化しているピンチローラーを交換します。
見えにくいですが、先ほど脱落したパーツを元に戻します。
テープの検出スイッチに接点復活剤を処置します。
メカを仮接続して動作確認を行います。
入出力別、モード別の録再状況を確認し、修理完了です。