少し前にSONYのカセットデッキを修理された方からのご依頼です。
テクニクス製3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、RS-B900です。初めて耳にした機種名ですが、RS-B965をベースにした受注生産品ということで、かなりの希少機種です。
電源を入れるとメカから異音が発生します。キャプスタンモーターでしょうか?
再生は可能ですが、早回しになっています。この機種のキャプスタン駆動はDDモーターですので、モーターの制御回路に故障があると考えられます。
カバーを開けます。
コネクタに補修痕があります。無理に引っ張って、破損したのでしょうか?
少し手順を間違えてリヤパネルまで取り外してしまいましたが、メカはフロントパネルに4か所、底板に1か所のビスで固定されていますので、フロントパネルごと引き抜きます。フロントパネルは底板に3か所で固定され、トレイ開閉ユニットは2か所で固定されていますので、それぞれのビスを取り外します。
メカを取り出しました。
DDモーター基板を取り外します。
電解コンデンサーを交換します。無極性10μFが3ケ、通常の10μFが2ケですが、通常タイプの液漏れにより基板の一部が損傷していたので、バイパスラインを設置しました。
元通り組み立てて、動作確認を行います。
バイアスキャリブレーション後に録再状況を確認し、
修理完了です。