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オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

DTC-300ES

SONY DTC-300ES ヘッド固着

投稿日:2023年10月9日 更新日:

SONY製DATデッキ、DTC-300ESの修理依頼をいただきました。

テープをセットすると、一旦電源を再起動するまで取り出せなくなるということです。ただし、テープの絡みなどは無いとのことです。

しかし、当店での点検時は、テープが吸い込まれたままで電源を再起動してもCAUTIO表示になりトレイは開かなくなりました。

カバーを開け、手動でトレイを動かしてテープを取り出します。

カセコンユニットを取り外します。

底板を取り外し、配線のコネクタを基板から切り離し、デッキメカを取り出します。

しかし、ここで大きな問題が発覚しました。回転ヘッドが固着しています。動くことは動くのですが、相当な抵抗があります。この状態は、ヘッド交換しかありません。幸いにもスペアヘッドの在庫はありますので、オーナー様のご了解をいただき修理を続行します。

メカを裏返し、構成ユニットを分解します。

割れやすいローターリーエンコーダーのギヤは、対策品に交換されていました。

テープガイドを駆動するリングギヤです。

グリスが固まりかけていますので、CRCで拭き取って注油します。

リールユニットです。

ブレーキパッドに剥がれや摩耗が無いこと、及び、ブレーキの機器を点検します。

リールを脱着し、回転部に注油します。

ヘッドを換装します。DTC-55ESからの移植です。

カセコンユニットです。

ガイドレール部を清掃し、シリコンオイルを処置します。それ以外の可動部もグリスアップします。

開閉用のベルトを交換します。

メカを本体に組み込み、写真のようにテープに重しを載せて動作確認を行い、ロータリーエンコーダーの微調整を行います。

ヘッド交換によるテープパスの狂いが無いことを確認します。

カセコンユニットの動作も良好です。

録音状態を確認し、修理完了です。

-DTC-300ES
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