AKAIのGX-73です。
長期間使用しない間に故障していたということです。
電源を入れると、２・３秒でトレイが開きますが、すぐに閉じて、そのままモーター音が延々と鳴り響きます。
カバーとフロントパネルを取り外してメカを取り出します。
カセットホルダーと化粧パネルを取り外します。
ホルダー両脇の樹脂製スプリングが長年の使用により変形しています。
脱着して加熱整形します。
機能回復しました。
メカを観察します。右側のピンチローラーアームが完全に固着しています。
無理に引き抜かないで、半田ごてで固まったグリスを柔らかくしながら、慎重に取り外します。
ピンチローラーを交換します。
ヘッド周りを分解します。古いグリスが固まっていますので、除去清掃し、再グリスします。
組み付け後、ストレスなく動くことを確認します。
リールとアイドラーを取り外しました。
バックテンション用のパッドが剥がれかけています。
新しく張り直します
アイドラーゴムを交換します。
ゴムリングが接する面を脱脂します。
背面のモーター基板を取り外します。
ベルトがかなり汚れていますので交換します。
ベルトの当たり面を清掃します。
異音を発していたモーターと伸びたベルトを交換します。
黒く酸化した接点を磨きます。
元通り組み付けます。
動作確認を行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。
録再バランス調整を行います。
テープポジションの異なる数種類のテープで録再状況を耳で確認し、修理完了です。
