PIONEER製2ヘッドシングルキャプスタンカセットデッキ、CT-8の修理依頼をいただきました。
テープ走行できないため再生不可ということです。
RCHのメーターランプが切れています。
当店でのテストでは、動作は弱々しいものの、かろうじて再生可能でした。
巻き戻し不可です。メカ内部のゴムパーツの劣化が原因と思われます。
カバーを開けました。
フロントパネルを取り外して、固定しているビスを緩め、メカを取り出します。
キャプスタンモータープレート、フライホイールを取り外します。
再生用のアイドラーゴムを交換します。19*14*2mm~17*12*2mmほどのサイズでOKです。
リールモーターを取り外すと、早送り巻き戻し用のアイドラーが現れます。
ゴムリングを交換します。17*12*2mmです。
問題はリールモーターに取り付けられている特殊なプーリーです。ゴムが硬化していますが部品は入手できませんので、スリップ防止のためシリコンチューブを被せます。
ピンチローラーとヘッドを専用クリーナーで清掃します。
メカを元に戻して動作確認を行います。VOLやスイッチ類に接触不良が見られますので、接点復活剤を処置します。
メーターのカバーを取り外して、切れたランプを交換します。AC7Vです。
光り方を合わすため、左右とも交換しました。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。
録再バランス調整を行います。
録音再生状況を耳で確認し、修理完了です。