SONY製DATデッキ、DTC-690の修理依頼をいただきました。
5年ぶりに使用したところ、不調になっていたということです。
テープをセットし、再生を開始します。音は出ましたが、ノイズ混じりです。また、途中から、リールの回転が速くなりました。
カバーを開けてメカを取り出します。
裏返して基板とリールユニットを取り外します。
まずは、このメカの最大のウイークポイントの処置を行います。
可動式のテープガイドを駆動する、白黒ギヤを固定している樹脂製留め具が割れて不動になりますので、鋼製のEリングと置換します。
テープガイドがストレスなく動くことを確認します。
リールユニットのギヤやリールを脱着してグリスアップします。
カセットホルダーを取り外します。
ヘッドを痛める原因となるスポンジ製のヘッドクリーナーは撤去します。
案の定、ドラム表面が侵されて、ザラザラになっていますので、研磨します。
硬化が進行しているピンチローラーは、ゴムを張り替えたものと交換します。
カセットの検出スイッチに接点復活剤を処置します。
ここは、パーツ同士の摩擦が大きくなって開閉トラブルの起きやすい箇所ですので、シリコングリスを処置します。
メカを元に戻して動作確認を行います。
モード別、入出力別の録再状況を確認します。
ガリが見られるVOLに接点復活剤を処置します。
以上修理完了です。