SONY製DATデッキ、DTC-790の修理依頼をいただきました。
6年ほど使用していなかったということです。
テープをセットすると「CAUTION」表示となります。
カバーを開けました。DTC-ZE700と瓜二つです。
メカを降ろして分解を進めます。
ギヤを固定している樹脂製の留め具が脱落していますのでEリングと置換します。
可動式のテープガイドの動きに引っ掛かりが無いことを点検します。
ガイドレールにひび割れが見られますので、ヤスリで削って少し間隔を広げます。
リールユニットのギヤを取り外します。シャフト部のグリスが乾いて白くなっていますので、CRCで拭き取って再グリスします。
左右リールを分解します。内部のバネが固着していますので、脱着して清掃し再グリスします。
カセットホルダーを取り外します。
硬化したピンチローラーを交換します。
カートリッジの検出スイッチに接点復活剤を処置します。
動作確認を行います。しかし、音が出ません。
それ以前に、電源ボタンに触れたり、機体ににショックを与えたりすると、一瞬電源が切れてしまいます。
フロントパネルを取り外します。
電源スイッチの取り付けられている基板を取り出します。
スイッチを取り外して分解し、内部接点を磨きます。
以上整備を行いましたが、その後、音が出ない原因はヘッドの故障であることが判明し、今回は予算オーバーということで修理はここで中止となりました。
残念ですが、今回はこのままオーナー様の元へお返ししました。