A&DのGX-Z5000です。
少し前のGX-Z9000と同じ方からのご依頼です。
トレイ開閉時や動作切り替え時の「ギー」という音が気になります。カムモーターの劣化が原因です。
再生はベルトがスリップしてヘッドが上がり切らないことがありますが、時々正常に作動します。
早送り巻き戻しは可能ですが、アイドラーゴムがスリップしています。
カバーを開けてコントロール基板を取り外し、メカに繋がっているコネクタを切り離します。
メカを取り出して、カセットホルダーと化粧パネルを取り外します。
ホルダー内蔵のスプリングが経年により変形しています。また、ガイドピンが折れています。
スプリングを脱着して加熱整形します。
折れたガイドピンは、メカに貼り付いていました。
この部分で折れていますが、接着補修では強度的な問題があります。
折れた箇所に穿孔し、3ｍｍのビスをねじ込みます。
ヘッド周りに固着はありませんが、グリスが固まりかけています。
可動パーツを分解し、古いグリスを拭き取ってシリコングリスを処置します。
劣化したピンチローラーを交換します。
左右リールとアイドラーを取り外します。
ゴムリングを交換します。
ゴムリングが接する面を脱脂します。
背面のモーター基板を取り外します。
異音を発していたモーターを交換します。ベルトも新品交換です。
オートセレクタ用のスイッチ接点を磨きます。
メカを元に戻して動作確認を行います。
左CHの入力がありません。回路の故障かと思われましたが、
バランスVOLの接触不良が原因でしたので、接点復活剤を処置します。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。
録再バランス調整を行います。
CDPを接続して録再状況を確認し、修理完了です。
