Victor製３ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、TD-V721の修理依頼をいただきました。
長期間使用していなかったということです。
再生は可能、早送り巻き戻し不可という、定番の故障です。
カバーを開けました、ビクターのデッキは、メカのアース不良によりノイズが発生することがありますが、この機種はメーカーにより対策がなされています。
メカを降ろします。
支障となるパーツを取り外し、モーターユニットを取り出します。
早送り巻き戻し用のピニオンギヤが破損していますので、代替品と交換します。もう片側も予防のため交換します。
劣化しているキャプスタンベルトを交換します。
再生用のアイドラーゴムやピンチローラーをクリーニングします。
メカを元に戻して動作確認を行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度が許容範囲内に収まっていることを確認します。
ビクターのデッキでベルトがスリップしているときは、縦置きにしたときに速度が変化します。もちろんベルト交換済みですので問題はありません。
再生ヘッドのアジマスの調整を行います。
録音ヘッドのアジマス調整を行います。
録再バランス調整を行います。
CDPを接続して録再状況を耳で確認し、修理完了です。
