テクニクス製３ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、RS-B100の修理依頼をいただきました。
依然、同型の機種を取り扱ったのは５年前ですので、当店のブログを読みながら当時のことを思い出して修理を進めます。
早送り巻き戻し不可です。
再生は、一瞬音が出ますが、巻き取り側のリールが回転しないため即停止します。
カバーを開けました。リールベルトがスリップしています。
機体内部から「カラン」と部品が転がる音がしましたので、何かと思ったら、
リッドの内側に貼り付けられていたプレートでした。
アクリルパネルを脱着して接着補修します。
メカを引き上げます。
ここのリールベルトを交換しなければなりません。
モーター基板を取り外します。
まずはキャプスタンベルトを交換します。
リールユニットを取り出します。ベルトは硬化して変形しています。
折長50ｍｍの新品ベルトと交換します。
もう一か所スリップしているのは、このアイドラー部分ですが、特殊品のため交換はできません。
対処療法になりますが、モータープーリー側にシリコンチューブを被せます。アイドラーゴムも表面を研磨して専用クリーナーで清掃します。
メカを元に戻して動作確認を行います。テープ走行は正常になりましたが、音が酷く籠っています。
ヘッドを研磨したところ、音がクリアになりました。アルコールでは除去できない汚れが付着していたようです。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し、速度が許容範囲内に収まっていることを確認します。
ヘッドアジマスの調整を行います。
キャリレーション後にバランスが適正であることを確認します。
録再テストを行い、修理完了です。
